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  著作権質権登録方法  
 
 
近日、著作権の質権登録を規範化するために、「著作権質権登録方法」(国家版権局令第8号、2010年11月25日公布、2011年1月1日施行)第2条によれば、国家版権局は著作権質権登録の実行を中国版権保護センターに委任することを決定した。
中国人民共和国国家版権局令第8号の全文は、以下のとおりである。
「著作権質権登録方法」は2010年10月19日に国家版権局第1回局務会議で採択された。現在、この方法を公布し、2011年1月1日より施行する。
 
国家版権局局長 柳斌杰
2010年11月25日
 
「著作権質権登録方法」
 
第1条 著作権の質権設定の運用を規範化し、債権者の合法的利益を保護し、著作権取引の秩序を維持するために、「中華人民共和国物権法」、「中華人民共和国担保法」と「中華人民共和国著作権法」及び関係規定に基づき、本方法を制定する。
 
第2条 国家版権局は著作権の質権登録に責任を負う。
 
第3条 「中華人民共和国著作権法」に規定された著作権および著作権に関する権利(以下、ともに「著作権」という)の財産権には質権を設定することができる。
共有に係る著作権に質権を設定する場合、別途約束がある場合を除き、すべての共有者の合意を得なければならない。
 
第4条 著作権に質権を設定する場合、質権設定者は質権者と書面による質権契約を結ぶものとし、双方は登録部門に著作権の質権登録を共同に行う。
質権設定者と質権者は登録の手続きを自ら行ってもよく、代理人に委任して行ってもよい。
 
第5条 著作権質権の設立、変更、譲渡及び消滅は「著作権質権登録簿」に記載されてから効力が発生する。
 
第6条 著作権の質権登録を申請するとき、以下の書類を提出するものとする。
(1)著作権質権登録申請書
(2)質権設定者及び質権者の身分証明
(3)主契約及び著作権質権契約書
(4)代理人に委任する場合、委任状及び受託者の身分証明を提出する。
(5)共有に係る著作権に質権を設定する場合、共有者が質権の設定を認める旨の書類を提出する。
(6)質権設定する前に、他人に使用を許諾した場合、その許諾契約を提出する。
(7)質権設定した著作権は、価値評価を行ったか、または質権者または関係法律に価値評価が要求された場合、有効な価値評価報告を提出する。
(8)提出する必要があるその他の書類。
提出した書類が外国語によるものである場合、中国語の訳文を添付しなければならない。
 
第7条 著作権質権契約は以下の内容を含まなければならない。
(1)質権設定者及び質権者の基本情報
(2)担保される債権の種類と金額
(3)債務者の債務履行の期限
(4)質権設定した著作権の内容と保護期間
(5)質権による担保の範囲及び期限
(6)当事者が約束した他の事項
 
第8条 申請者の提出した書類が完備である場合、登録部門は受理するものとする。提出した書類が不完備である場合、登録部門は申請を受理しないものとする。
 
第9条 審査を経て、登録要件を満たした申請について、登録部門は受理してから10日以内に登録するとともに、質権設定者及び質権者に「著作権質権登録証書」を発行する。
 
第10条 審査を経て、登録要件を満たしていない申請について、登録部門は受理してから10日以内に申請者に補正を通知する。補正通知書には、補正すべき事項及び合理的な補正期間を明記すべきである。正当な理由なく期間を経過しても補正を行わないとき、その申請は取り下げられたものとみなされる。
 
第11条 「著作権質権登録証書」は以下の内容を含む。
(1)質権設定者及び質権者の基本情報
(2)質権設定した著作権の基本情報
(3)著作権の質権の登録番号
(4)登録日
「著作権質権登録証書」には、「著作権の質権が登録日より設定される」という旨を明記しなければならない。
 
第12条 次の各号の一に該当するとき、登録部門は登録しない。
(1)質権設定者は著作権者でないとき。
(2)契約が法令の強制的な規定に違反しているとき。
(3)質権設定した著作権の保護期間は満了したとき。
(4)債務者の債務履行の期限が著作権の保護期間を超えているとき。
(5)質権設定した著作権の帰属について争いがあるとき。
(6)質権設定の条件を満たさないその他のとき。
 
第13条 登録部門が著作権の質権を登録するまでに、申請者は登録申請を取り下げることができる。
 
第14条 著作権が質権設定されている期間において、質権設定者は質権者の許可を得ずに、質権設定した権利を譲渡するかまたは他人に使用を許諾してはならない。
質権設定者が質権設定した権利を譲渡するかまたは他人に使用を許諾して取得した料金は、質権者への債務の早期弁済または供託に用いるものとする。
 
第15条 次の各号の一に該当するとき、登録部門は質権登録を取消すものとする。
(1)登録後、本方法第12条に掲げる事情のいずれかが発見されたとき。
(2)司法部門、仲裁部門、行政管理部門が出した質権の効力に関する裁決や行政処罰決定書に基づいて取消すべきであるとき。
(3)著作権質権契約が無効であるかまたは取消されたとき。
(4)申請者が偽造の書類またはその他の手段により著作権の質権を偽って登録したとき。
(5)取消すべきその他のとき。
 
第16条 著作権が質権設定されている期間において、申請者の基本情報、著作権の基本情報、担保されている債権の種類及び金額または担保の範囲などの事項に変更があった場合、申請者は、変更協議書、当初の「著作権質権登録証書」その他の関係資料を持参して登録部門に登録の変更を申請することができる。
 
第17条 登録の変更申請は、登録部門が受理してから10日内に審査を完了する。審査に合格したとき、変更事項を登録する。
変更事項が証書の内容の変更に関係する場合、当初の登録証書を返却すべきであり、登録部門は新しい証書を発行する。
第18条 次の各号の一に該当するとき、申請者は質権登録の取消を申請することができる。
(1)質権設定者と質権者は協議して取消に合意したとき。
(2)主契約の履行が完成したとき。
(3)質権がすでに実現されているとき。
(4)質権設定者が質権を放棄したとき。
(5)質権が消滅するその他のとき。
 
第19条 質権登録の取消を申請するとき、登録取消申請書、登録取消証明、申請者の身分証明などの書類を提出するとともに、当初の「著作権質権登録証書」を返却しなければならない。
登録部門は、受理してから10日以内に取消作業を完了し、登録取消通知書を発行するものとする。
 
第20条 登録部門は公衆の調査のために、著作権の質権登録に関する情報を記載する「著作権質権登録簿」を設けるものとする。
「著作権質権登録証書」の内容は「著作権質権登録簿」と一致しなければならない。両者の記載が一致しない場合、「著作権質権登録簿」に誤記があることを証明できる場合を除き、「著作権質権登録簿」によるものとする。
 
第21条 「著作権質権登録簿」は以下の内容を含むものとする。
(1)質権設定者及び質権者の基本情報
(2)著作権質権契約の主な内容
(3)著作権質権登録番号
(4)登録日
(5)登録取消状況
(6)登録変更状況
(7)登録抹消状況
(8)記載すべきその他の内容
 
第22条 「著作権質権登録証書」が滅失または破損した場合、登録部門に再発行または証書の更新を申請することができる。登録部門は申請を受け取ってから5日以内に再発行または証書の更新を行う。
 
第23条 登録部門は国家版権局のオフィシャルサイトで著作権質権登録の基本情報を公表する。
 
第24条 本方法は国家版権局により解釈される。
 
第25条 本方法は2011年1月1日から実施される。1996年9月23日に国家版権局により公布された「著作権質権設定登録方法」は同時に廃止する。
 
 
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